今朝ニュースを見ているとこのような記事を見つけました。
「3メガバンクのデジタル通貨と、Suicaを連携させる」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59898130S0A600C2MM8000/
日経新聞なので、日本のお話です。
皆さまも、ディーカレットという取引所はご存知でしょうか?
こちらは金融庁の認可がおりており、仮想通貨の売買はもちろんのこと、決済や仮想通貨の普及に力を入れることを宣言している会社でございます。
提携企業には伊藤忠、第一生命、JR東日本、三井住友、三菱UFJなど、名だたる企業が挙げられます。
ディーカレット社はデジタル通貨の普及にも積極的であり、今回の3メガバンクとのSuicaの連携には、ディーカレット社が監督を務めて行うという流れになります。
つまり、日本でもデジタル通貨構想が今から、急速に拡大していく可能性があります。
では、このデジタル通貨構想について、今最も注目を集める国はどこでしょうか?
それは間違いなく、中国といえるでしょう。
中国では、2014年からデジタル通貨構想を意識し、チームを発足し、今はもうデジタル人民元が完成ということで、約6年の年月をかけて、このデジタル人民元を完成させたと言われています。
そして、デジタル人民元は仮想通貨やブロックチェーンの技術が用いられています。
ブロックチェーン×通貨という事に世界各国が否定的だった、2014年から中国はこの構想を練り上げ、実現する。
この温度感には世界各国も今危機感を覚えていると私は考えています。
少し、逸れますが、中国では現在、町中に監視カメラが設置され、その情報保存や取得の為にブロックチェーンを用いていると言われており、かなりブロックチェーンには前向きで、そして監視国家です。
国民も、これらの体制によって安全が担保されているのですが、しかし、裏を返せば監視体制が強いとも言えます。
ブロックチェーンは前提として、データの改ざんや不正をする事ができません。
そのブロックチェーンと通貨の相性は非常に良く、かけ合わされば、国民のお金の監視体制も整うという事になり、それを懸念する国民も増えてきているようです。
このデジタル通貨と仮想通貨、特にビットコインとの大きな違いは、
デジタル通貨構想の場合、その発行主体は国、もしくは中央銀行である点です。
つまり、国がコントロールできるかつ、国民のお金を監視する事も安易に可能になるというのが、デジタル通貨構想の1つの形であり、ビットコインとの違いであると言えるのです。
日本でも三大メガバンクでデジタル通貨を発行しようとしており、デジタル通貨構想の最終形態としては日銀による発行になる事は、安易に想像が付くことから、デジタル通貨構想が加速すれば、ある意味この中国の監視国家と類似する点もあるということです。
もちろん。
普通にお金を使っている分には何も問題はありません。
現金商売が無くなるので、不正の部分はできなくなるだけであって、ちゃんとしている方々にとっては一見、何の問題もない事ではあります。
しかし、個人のお金であるのに、その全てのお金が国に見えてしまうというのは、お金のプライバシーという観点で少し、違和感があるのは私だけでしょうか?
日本がそうすると言っているわけではないですが、ブロックチェーンの技術を使って、デジタル通貨を作り上げれば、物理上監視体制を作り上げる事は技術的には可能なのです。
現に、中国では4大メガバンクが、ウォレットを作っている最中ということで、完全にデジタル通貨で運用されるようになれば、街で財布を持つ人がいなくなります。
人々は例えばスマホ上のウォレットだけで何でも買い物ができてしまうのです。
もちろん。ATMも要らなくなります。
このようにデジタル通貨構想は確かに、我々にとっても便利になる反面、お金のプライバシーという観点では少し懸念が残る内容であり、
確実に資産家達も声を上げる事が予想されます。
ビットコイン等の仮想通貨との大きな違いは中央銀行が発行・管理するということです。
デジタル通貨構想によって、利便性が高まる事は間違いないですが、管理体制については今の法定通貨とはほとんど変わらないということです。
この仕組みについて、理解するのは中々難しいかもしれませんが、導入が始まればそれに気付く国民、資産家もたくさん現れるでしょう。
では?そのお金のプライバシーを守れる通貨はあるのか?となってきた時に、どこの国も管理しないビットコインにスポットが当たるのでは?と私は強く思っています。
資産家の中には億単位で資産を持っている方もたくさんいます。
デジタル通貨構想によって、全てが筒抜けになることを懸念する資産家は今後、たくさん現れることでしょう。
その時に私は、管理主体がいないビットコインへの関心が加速するというシナリオを思い描いていることから、各国がデジタル通貨構想を加速させることを凄く喜ばしく思っています。
以上が、「デジタル通貨構想が仮想通貨への関心を加速させる」でした。